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持ち家のある人の場合の債務整理

親の代から住んでいる家があって、借金で首が回らなくなったという場合、自己破産すれば、債務は免除されることになりますが、自己破産手続きをすると、原則として、家は手放すことになります。
もし借金の額の方が、家を売却した金額よりも遥かに大きい場合は、同じように家を手放すことにはなりますが、自己破産をすれば、借金は免除されることになります。

 

どの道、家は残らないのならば、もし借金の額よりも家を売却した金額の方が大きいようならば、自分で家を売却し、返済に充てればいいことになります。
家の売却方法には、競売による方法(住宅に抵当権などが設定されているとき)、破産管財人が売却する方法、本人による任意売却による方法と、大きく分けて次の3つがありますが、競売でも任意売却でも、いずれの方法で売却をすることにしても、自己破産をするのなら、確かに残債務は支払わなくてもよくなります。 確かに自己破産も1つの選択肢になります。

 

この場合、民事再生(小規模個人再生)を利用した場合はどうなるのでしょうか。

 

民事再生を利用すれば、家は手放さなくて済むけれど借金は0にならない

民事再生の場合は、家を手放さずに、借金を清算する余地はあります。
ただし、この場合は、自己破産のように支払わなければならない借金はゼロになるわけではありません。

 

もし財産を持たない場合なら、借金の額が、4,500万円だった場合、最低弁済額は基準債権総額の10分の1になりますから、借金の9割はカットされ、450万円を3〜5年で返済していけばいいことになります(借金の額が3000万円以上5000万円未満の場合の最低弁済額は10分の1になる)。
しかし、これは財産を持たなかった場合であって、持ち家を持っている場合には、その評価額は、財産として見做され、最低弁済額(この場合借金の10分の1)か、財産の合計額のどちらか金額の多い方を弁済していかなければならないことになっています。

 

この場合、持ち家の評価額が3,000万円だったら、5,000万円の借金のうち、評価額3,000万円の家を所有している以上、3,000万円は返済していかなければならないことになります。
加えて、給与所得者再生を採る場合、最低弁済額(この場合10分の1)と、財産の総額(この場合持ち家の評価額)に加えて、可処分所得の2年分のうちで、金額の1番大きいものが弁済額になります。

 

住宅ローンもなく抵当権も付いていないケースで民事再生を利用した場合、必ずしも持ち家を手放さなければならないわけではありません。

 

しかし、個人再生における最低返済総額は、債権者に配当される額以上でなければならず、したがって持ち家の評価額以上の返済総額でなければ返済計画案が認められないことになっています。
5,000万円の借金のうち、2,000万円は免除されることになりますが、持ち家の評価額の3,000万円を3〜5年で返済していかなければならないことになります。
実際に持ち家を手放さないようにするためには相当負担の大きい返済計画を立てなければならないことになります。
こうした意味で、持ち家を手放さなくて済む場合は特殊な場合に限られて来ます。

 

もし5,000万円の借金が、金融業者20数社から借り入れているような場合、自己破産、民事再生の方法にもよらず、減額請求によって、借金の額を減らせることもあります。
20数社のうち、減額請求できるものであれば、場合によっては、かなり借金を少なくできる場合もあります。さらに減額できる額が大きく、場合によっては、過払い請求もできる(本来ならばとっくに支払い終えていた)債務も含まれていた場合、自宅を手放すことなく、債務を整理していける可能性も出て来る場合もあります。

 

いずれの方法を採るのが有利かは、1度法律家に相談して、決めていくことになります。

 

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